すすきの出湯


すすきのいでゆ

大館市十二所町頭

 

最終更新:2024/1/26

冒頭のひとこと


🖌菅江真澄の道
  • 来訪:年()月日
  • 年齢:ああ
  • 書名:ああ
  • 形式:ああ
  • 詠歌:ああ

真澄記:ああ

 

見出し
  • 来訪:享和3年(1803)正月〜1月下旬
  • 年齢:50歳
  • 書名:すすきの出湯
  • 形式:日記、図絵
  • 歌碑:けふに明て見し面影のこまかへり 老もわかゆのわきて長閑き

真澄記:

 大滝温泉の奈良屋で正月を迎えた。彼岸まで大館〜十二所内を往来し、出湯の由来を図絵に描く。

📑 真澄記
 ああ

⊞ 真澄記・正月の記録《すすきの出湯》
現代ではあまり見ることは少なくなったが、正月には先一年を占う行事が集中していた。
⊞ 真澄記・正月の記録《すすきの出湯》
川辺にある宿で出湯を浴びて、年を送った。
夢心地に、湯が湧き流れる音を波が迫る音かと驚いて目が覚めた。
 元日の朝、湧き湯で顔を洗い身支度を整えると人々がぞくぞくとやってきて祝い事述べあった。
⊞ 【2日〜5日】
晴れそうなので近所を散歩した。
艮(北東)に陸奥の山や白根金山らしき山々が見えた。
 ここの温泉は真珠黄(ゆのはな、硫黄成分)が多く、網の目のように湯に浮いて流れ出るのを童たちがとって遊んでいた。
⊞ 【7日〜15日】
7日
 七草粥を食べる。『らく』という乞食(かたい)めいた人が祝言をのべ、 唄ってくる。 
8日
 湯の神を祀る日で日持の行事を行う。この夜はばくちをして夜を明かしている。湯の神にささげた酒を飲んで、押付舞やたかうな舞などの性的なしぐさをともなう舞を踊って戯れあっている。
9日
 女が男の面をつけ、けらを着て、鳴子を鳴らして、宝かぞえという事をする。
13日
 節分
14日
 火振りかまくら
15日
 雪田植、小正月である。大臼、小日をふせ、大鍋・小鍋をふせる。栗穂の餅、稲穂の餅、まゆだまの餅をかざり、ミズキの朱色の小枝に白い餅をさしている。
牛の餅、馬の餅、柱の餅、水の餅、桶の餅、 鍵の餅 (自在鉤)、つむの餅 (機織)などを供えている。
若水を汲む。子供たちは鳥追を楽しむ。
⊞ 【16日~19日】

16日
 としぎりの行事(果樹ぜめ)。女たちは着飾り、めいめいがしたいほうだいの遊びをしていた。
17日
 おしら神をほろぐといって、イタコがその吉凶を占っていた。
19日
 若い女たちは小麻筒の鮮をあぶるといって一つ家に集まり、機織の神を祭って、供えた餅を食べ酒を飲む。男は例の鉈子の餅を食い、酒を飲む。お互いに別の家に集まるのであるが
「きのふまでやい、五尺むしろにひとり寝た。こよひうれしやふたりねる」
これは妻をむかえる夜に唄うのであるが、今日の祝にさまざまな唄をうたいまくっている。
容  
⊞ 【お彼岸】

25日
 彼岸の入り、暮れになると子供たちが集まってまとびをする。
28日
 彼岸念仏(百万遍)の老女たちが酔って群になり、戯れて唄いい舞う。
2月2日
 彼岸のおわり、濁り酒を飲む。
8日
 戸窓ふたぐの行事。(葉に芳香のあるウイキョウという草と魚のひれを串にさして戸窓にさす)
 

  日記のタイトルにもなっている『すすきのいでゆ』と呼ばれる名前は、

昔、不思議な老人が卵の殻を芒(すすき)に包んで捨てていったところから湯が沸き始めたという故事に由来する。

すすきの出湯

 

 しかしながら真澄の聞き書きと現在設置されている説明板の解説とでは内容が異なる。

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📍 標柱データ

前:ああ

ああ

横:

ああ

後:ああ

 あ


見出し
⊞ 大滝温泉由来記(説明板より)

 大滝温泉は大同年間、八幡平焼山の噴火によって湧出したと云われている。
伝説によれば、その昔、どこからか一羽の傷ついた鶴が雜木の茂る芒野に舞いおり 数日後揚々としていづこかへ再び翔び去った。
附近の住民が不思議に思い、その跡を探したところ、二つの湯元を発見したので これを鶴の湯・芒の湯と名づけた。
 人々は神の授かりものとして近くに薬師堂を建て薬湯が真価を高めたが 旧藩時代は佐竹候の当時場としてその名を知られた。

昭和27年4月当時の十二所町に移管され大館市に合併後、昭和49年8月源泉保護のため集中管理施設に改めた。

⊞ 効能・泉質(説明板より)
品質:含石膏弱食塩水
浴用:慢性肉節 腰痛 筋肉リウマチ 皮膚病 痛風 神経痛(座骨神経痛、神経炎、創傷)
飲用:慢性胃カタル 胃腸アトニー 貧血症 弛緩性便秘 肥胖症腺病質
泉質:含石膏弱食泉で、揚湯は毎分850㍑、温度は60度

 



アクセス

  • 駐車場:なし
  • 案内板:なし
  • トイレ:なし
  • 備考:足湯は無料

関連リンク

  • 十二所

◆参考文献

・菅江真澄遊覧記第4巻

/菅江真澄 内田武志・宮本常一翻訳

・国立国会図書館デジタルコレクション

・秋田叢書 別集2巻

・真澄紀行/菅江真澄資料センター

・各種説明板


取材日:2017/5/29