小町塚(芍薬塚)


こまちづか(しゃくやくづか)

湯沢市小野字桐の木田

 

最終更新:2023/1/13

芍薬の花言葉は「はじらい」「慎ましさ」です。

赤は「誠実」、白は「幸せな結婚」

小野小町の生涯を考えると皮肉。


🖌菅江真澄の道

真澄記:

粉本稿》に芍薬塚のスケッチをする。
小野のふるさと》芍薬塚の様子を記録する。
雪の出羽時 雄勝郡》雨乞い小町の伝説を詳しく記録する。

和歌と芍薬

 平安時代の歌人、小野小町に想いを寄せた深草少将が小町へ贈った芍薬を植えた場所とされ、『芍薬塚』と呼ばれる。

後に小町堂が建立され、老朽化のため近年現在のお堂に建て替えられた。

📑[コラム1] 小野小町と芍薬

 小町に想いを寄せていた深草少将は、京を去った小町を追って出羽に東下りをした。

深草少将は小町への想いを遂げるため、日に1本ずつ芍薬の花がを植えた。

 

 やがて小町が少将の想いに報いる前に亡くなった少将を悼み『芍薬塚』を建てた。

幼い頃から小町の周りには芍薬の花が咲いていた。

 

これは昔から99本あって、花の色は薄紅で、普通の芍薬とは少々異なるという。

📑[コラム2] 伝説・雨乞い小町

 芍薬の枝葉をほんのわずか折っても、たちまちに空が曇りやがて雨が降ると伝わる。

 

 江戸時代、秋田藩家老で俳諧師の梅津其雫(本名・梅津半右衛門忠昭)が、この芍薬塚を訪れ、

村人の制止も聞かず花を三枝折ってしまった。

すると晴天に雲が差し込み、瞬く間に雨に濡れ帰ったという。

歌碑・標柱

花の色は、うつりにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせしまに

(小野小町)

 昭和60年に小野小町遺跡保存会が建立。

小町の和歌が刻まれている。

また堂内には菅江真澄来訪200周年を記念した標柱が建立されている。

周辺散策
近隣にある小野小町資料館
近隣にある小野小町資料館

  小町堂隣、薬局の2階にて営業中。

小野小町の伝説にまつわる資料の他、音声ガイドあり。

店員さん親切な方でした。

 

📑[コラム3] 営業時間
  • 電話予約制
  • 営業時間:火~木 午前10時から午後3時
  • 冬季休業
  • Facebookページより)

 

小町堂裏に建立される石土神社
小町堂裏に建立される石土神社
やたら主張が強い恵比寿様
やたら主張が強い恵比寿様

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アクセス

  • 駐車場:あり
  • 案内板:あり
  • 備考:堂の手前の駐車場は白線が敷かれてないので少々境界が分かりにくい。
    隣のレストラン・小町園か、道の駅おがちに停めるのも良し。

関連リンク


◆参考文献

・菅江真澄全集

・菅江真澄遊覧記第1巻・第5巻

/菅江真澄 内田武志・宮本常一翻訳

・菅江真澄読本 第1巻/田口昌樹
国立国会図書館デジタルコレクション

秋田叢書 別集第4

・真澄紀行/菅江真澄資料センター

・小野小町●おののこまち

/文=「小町の国」編 絵=金子義償

・各種説明板


取材日:2017/5/2