潟船


潟船

【がたぶね】

【道具】


 八郎潟の漁業に用いられていた漁船。


木造和船の伝統的な技法のひとつである重木(オモキ)づくりに特徴づけられる。

構造上の特徴としては、平底でチョウあわせ、一枚棚、舳(オモテ)は底ムジリの技法、ミヨシはなくオガミ合わせ、船梁を使用、マツラはなく、細長い箱型である。

接合にはタタラ、リュウゴの他に日本海側の造船に特有とされる漆が用いられている。


 推進具は櫂(カイ)と帆。

櫂には艦櫂(トモカイ)と脇櫂(ワキガイ)がある。漁船の他に荷物の運搬などにも使われ、用途は広い。


【カジバ】

 木造の潟船には、艫(トモ、船尾)の近くの両側に輪にした太い藁縄の網が取り付けてあり、この輪に櫂を差し入れて舵をとる。

その綱が『カジバ(舵縄、舵場が訛ったもの)』と呼ばれており、船の進路を決める重要な役割を担っていることから神の表徴として祀られたものである。


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◆参考書籍


最終更新:2024/4/10